声と拍手とサイレンと

先日、センバツの観戦に行ってまいりました。

センバツ

試合内容は各々、惨憺たるものでしたが(21−0のワンサイドゲームなど)アルプスまでも聞こえる円陣の声に、そんな感想は浅はかなものとして捨てられ、むしろそれも加味してこその趣であると再任させられますね

さて、こういった光景を句材として詠む際には、実はなかなかの困難が待ち受けます。

第一に、俳句で17音、短歌でさえも31音しか許されておらず、その表現にどうしても制約が生まれること。

第二に、あまりにも親しまれすぎたイベントを句材とするために、どうしても発想を平凡なものとみなされがちになること。

第三に、これには以上の二点も関係するが、どうしても一部分を捨象して伝えざるを得ず、完成した句に対して読者が物足りなさを感じてしまうこと。

これらの艱難を乗り越えてこその創作意欲(大仰に言えば、詩心)ですから、どうにか視点を自在に移動させつつ、発想を工夫する或は表現の技巧を凝らす或は奇を衒うなどして、何らかの「技」をこなさねばなりません。

同時に、読者に対しては、一定の共感を得つつ明確な映像を再生させるようにする必要があります。

当然、季語の持つイメージを重視することが、ここでは大切になりますが、そういった能書きはまた後日に。

散々、偉そうなことを言ったところで、そんな句作がこちら。ただ、私自身は非常に平々凡々な作家なので、チャレンジングな飛躍というよりは、いかに視座を移動させたかというところを見ていただきたいとは思いますが…

アルプスの拍手の名残 おぼろ月
季語:おぼろ月(朧月)


今回は短めですが、このくらいで終わってもたまにはいいでしょう。当然、今回もですます調で記述しましたーー




推敲過程の句も。

声援の残るスタンド 朧月
野球帽転がるベンチ 春の宵
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