白玉楼への一里塚

冥土への道中、皆様とご一緒させていただきたく存じます。

一觴一詠3〜孟浩然の白玉楼に坐するへ捧ぐ 

カーテンの春の朝明け徹夜明け
季語:春の朝明け

春といえば、孟浩然の不朽の名吟に「春暁」がある。

春眠不覺曉 春眠曉を覺えず
處處聞啼鳥 處處啼鳥聞く
夜來風雨聲 夜來風雨の聲
花落知多少 花落つること多少なるを知らんや

しかしながら、暁を覚えぬはずの春の眠りにつけず、覚醒した状態で春暁を迎えてしまうような、私のような人間を捨象している点で、この句は思いやりがないように感じる。(いや知らんがな、と孟浩然は言うだろうけど…)

私のように、春暁を覚えてから、そこから春眠につく人もいるはずである。全員が全員、春眠によって暁を覚えないようなことはないのだ。むしろ、夜来風雨の声によらずとも、窓に落つる花の多少なるを知るような、そんな夜更かし小僧もそこかしこにいるだろう。そんな現代文明のライフスタイルは、唐王朝そして中華文明の或る絶頂期の彼の情趣からすれば、どのように見えるのであろうか。

それでも、春の朝の光を思う心だけは、当時から変化していないということを、彼には伝えたい。生活様式は変化すれども、春暁を愛でる情緒のありようは、確かなものとして、我々の底流を成しているはずだ。白玉楼中の人となりし彼に、この句が届いていることを願い、春眠に入ることとする。


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カテゴリ: 俳句

テーマ: 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など

ジャンル: 学問・文化・芸術

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コメント

暁からの春眠は・・どんな詩句に?

お世話になります。博学多識ですね!私は薄学なので羨ましいです。
現代から昔の情景を想像したことはありますが、昔から現代の情景を想像したことはありませんでした。おもしろいですね!

にゃんこマママ #- | URL
2017/03/09 23:23 | edit

Re: 暁からの春眠は・・どんな詩句に?

コメントありがとうございます!

人によって「知識」なんていろいろありますからね(^_^;;)
そういう学問的な知識は多少あっても、生活に必要な知識がすっっっぽり抜けてたりします(苦笑)

ボロが出ないように頑張ります!
またご覧いただけるとありがたいです(^^)

ちなみに、数日前が啓蟄でしたので、昼の寝覚めにかけて一句。

啓蟄の真昼 目覚まし恨めしき

タカマティー #- | URL
2017/03/10 01:26 | edit

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